肛門括約筋運動の必要性と効果

 何もしなければ、気のエネルギーは身体上にある穴や経穴から逃げます。大まかなところは鼻の穴、口、耳の穴や肛門などの穴と経穴です。

 折角集めた気のエネルギーをこのようなところから放出してしまうのは、勿体無いことですね。肛門の括約筋は加齢や女性の方の場合は出産等より緩んだりします。男性でも同じです。加齢と共に腸が下垂していきます。

 この緩みは、あなたの身体内の蓄えられている気のエネルギーを逃がしているか、いつも漏らしている状態と言えますから、体調が悪くなったり、元気がなくなったりのような様々なマイナス現象を起こします。

 究極的見方をすると、人は死を迎える直前、全身の穴という穴から、生命エネルギーである気のエネルギーを大放出します。本来、気の放出はこれらの穴だけではありません。毛穴を含めた全身(引き締め効果は水浴びの効能で回避できます。)から起こると考えていただいて正解です。

 気のエネルギーが放出されることは、オーラそのものの消失も意味しますので、人が亡くなる直前に小さく見えるのはそれが理由です。

 寿命を伸ばす(密教には延命の行法があります。)ためにはこの気の放出を緩めたり止めることにより可能にします。 しかし、現在の阿闍梨の中でこの方法ができるのは少ないのではないかと思います。どうしてかと言うと、その方法が伝授されていないからです。加持祈祷のみで願望成就ができると信じる時代ではありません。

 逆に、心身内に気を蓄えることは、寿命を伸ばすことでもあり、元気になるためには必要なことです。不老長寿と若返りを目指し、生み出された中国3000年の技術が気功なのです。

 気を集め、気を強め(気を高める)、気をコントロールする技術により、あなたをより健康に長生きさせることに確実につながります。

 私は以前より、下腹部の前後運動と肛門括約筋の上下運動を推奨していますが、これら二つの運動はあなたの体力・精力的なエネルギーを豊富にし、身体内に蓄えます。単純で面倒に思われる方がおられるかも知れませんが、あなたの人生に大きく関ってきます。全ての基本と捉えて下さい。

 そして、この肛門括約筋の上下(締める緩める)運動は、気のエネルギーを高めると共に体外に逃げることを防いでくれます。この運動により、肛門だけでなく足の方に気が逃げることも制御します。

肛門括約筋の上下運動(締め上げたり、緩めたりする運動)
 肛門括約筋の上下運動はあなたに多くの精力と体力を与えるものです。気のエネルギーの根源は精のエネルギーですから、この方法により全身に気のエネルギーを充満することが可能になります。これも最初は600回位を目安に。できれば毎日2,000回以上実行できたなら、あなたの体質は完全に変わります。

ヨーガでクンダリニーの覚醒をするために括約筋の運動を行います。気功では小周天・大周天などを行うには、この運動と気のエネルギーのコントロールが必要になります。