お相手の嘘を見抜こうとする前に

 他人の嘘を見抜こうとすることは、霊感等が無くても表情や目の動きで判断できます。しかし、もしあなたがその人の嘘を暴こうとばかりに気を奪われていたとしたら、大切なことを忘れていることになります。

 当たり前ですが、嘘を見抜こうとする心は、お相手を信じていない、信じられないと言う心理から起きます。

 もし、お相手が嘘をついていない誠実な人であったとしたら、嘘を見抜こうなどとは考えることもないでしょうし、もし、お相手が嘘をついていると思うことは、その人にすごく失礼なことをしていることは明らかですよね。

 ところで、あなたがお相手に対し、嘘をついていると考える原因の一つに妄想があります。妄想はあなたの中のイメージでしかありません。嘘が現実的であるかどうかは分かりません。それはあなただけが思い過ごしである場合が大半です。

 Wikipediaの定義にありますが、「妄想とは非合理的かつ訂正不能な思いこみのこと。妄想を持った本人にはその考えが妄想であるとは認識しない(病識がない)場合が多い。」とあります。あなたが妄想と言う心理状態になる前に、あなたに考えて欲しい課題があります。

 それは、あなたが一番信じたい人を、心の底から信じることです。或いは、信じようと努力することです。お相手のことをあれこれと疑う前に、あなたがするべきことは、本当はお相手を信じたいのだから、全力で信じること、これこそが愛に繋がる行為です。

 疑いながら、妄想しながら、嘘を見抜こうとしながら・・・愛を育てることができません。

 時には、人生の中で傷つくこともあります。

 しかし、傷つくことを恐れて、お相手のことを信じられないとしたら、もうそこには愛がありません。あるのは、自分を守ろうとする心だけです。