前世に関する誤解や間違った情報

 前世に関して、私が視える部分は皆さんの前世に関しての全てではないことを最初にお伝えします。

 皆さんの中でもまた多くの誤解があります。仏教で言う輪廻転生と言う考え方からすると、人は何回も生まれ変わってきていることになります。

 しかし、生まれ変わらずとも、前世の潜在記憶(潜在・深層意識に刻まれた記憶)を引き継ぐことがあります。例えば、仮に10回生まれ変わったとしても、前世の潜在記憶は50回も100回にもなる場合があります。厳密に言うと、人類が始まって以来からすると数えることは不可能です。ましてや進化と言う観点からすると、前世の潜在記憶は途方もない数に上ります。

 人の魂は過去生から面々と蓄積されたカルマにほぼ合致した肉体に宿るのですが、その肉体が持つカルマの中に、遺伝や隔世遺伝で伝わったご先祖さんのカルマも同時に引き継ぐことになります。

 そして、実際に経験していないことも前世の潜在記憶として残ります。もし、自分の前世が見える人がいても、その記憶が本当に正しいかどうかの判断は非常に難しいのです。

 ここである方からのご質問にお答えさせていただきます。

Q.「人には前世というものがあるということですが、なかには、前世がない方がいらっしゃるという話を聞きました。また前世も来世もなく、今世のみで人間としてたまたま出てきただけのかたがいると。そのようなことはあるのでしょうか?」

A.結論か言うと、上記の理由から前世のない方はいません。もし、前世がないと言う先生がいたら、その先生に前世を見る能力がないだけです。ひょっとして口から出まかせかも知れません。人は亡くなる前に、オーラの一番外側の階層(コーサル体)に前世での記憶をカルマとして全て記録しています。輪廻転生をするために、前世のカルマが伝わる必要があるからです。

 少し前世と言う話題からそれてしまいますが、次の質問に対する回答です。

Q.「また、お釈迦様や観音様、菩薩が守護霊様のように付いてくださるかたがいらっしゃるという話を聞きました。私はなぜかすべて半信半疑で仕方ありません。」

A.よくある話で、自分にそういう高級霊がついていると言えば威厳がある様に思われるだろうから、そのように話す人が結構います。

 お釈迦様(ゴータマシッダルタ)は実在だとしても、観音様や菩薩は仏教上では民衆を信仰に導くための架空の尊格的存在です。だから、観音や菩薩が守護霊でついていると言うのは、真っ赤な嘘になります。

 守護霊として人についているのはあくまで人間(成仏された霊的存在)です。仏教では人を導くために、形がないと民衆にその教えに導くことができないので、そういう信仰の対象的存在を作ったと私は認識しております。

 また、一部書籍などに、あなたにどの菩薩がついているなどを教えてくれるものがありますが、実際には色々な菩薩が守護霊としてつくことはありません。