霊能力を求めずして得る

 霊能力は求めようとして、得られないことは一度は目指された方ならお分かりと思います。求めても得られるものではありません。一時的にそういう能力が出たとしても、すぐに消えてしまいます。

 それは、本当の霊能力は、空無の意識でしか発動しないからです。霊能力は特別な能力ではなく、誰にでも潜在能力として持っています。そして、その能力は意識が空無の状態で発動します。

 多くの修行者は霊能力を得るために、決死の覚悟で修行を繰り返してきました。しかし、全ての人がその能力を得られるとは限りません。極一握りの人のみに与えられる能力として世の中で捉えられています。

 また、霊能力を得るために必要なエネルギー源は気のエネルギーであることと、それをコントロールできることも、霊能力を得てコントロールするための最低条件になります。

 ところで、悟りの境地も同じです。悟りを求めて得られるものではありません。また、日常生活に於ける単なる気づきや多くの情報がどんどん放出され、脳裏に浮かんでくるような状況を神と繋がったと誤認識するような状況を悟りとは言いません。

 悟りとはあなた自身が大宇宙のエネルギーに包まれ、世の中の全てを知り、全てのエネルギーの流れを身体を通して感じることを悟りと言います。悟りは、霊能力を求めると言った個人的な要求がある場合や、何かに囚われた意識からは決して生まれるものでもありません。

 悟りとは、何もの求めず、何ものも意識の中にない状態(空無)でしか得ることができない意識状態を意味します。そして、そこにはある種の感覚があります。

 この感覚は想像ではなく、体験した人にしか分かりません。真に悟りを得た人はその感覚について話すことができます。この感覚が悟りかどうかの真偽を見分けるポイントです。私はその感覚について話すことはできます。