本当の悟りとは、生きる智慧のようなものではありません

 本当の悟りとは、生きる智慧や気づきの様なレベルの感覚ではありません。

 宇宙の意識と人が一体になった時、自己の意識が宇宙意識と同化した時にのみ感じることのできる境地です。 自己の意識が宇宙意識そのものになった状態とも言えます。

 悟りは特別な修行をしなくとも、単に瞑想のみで得られる場合が稀にありますが、それは一時的に悟りを垣間見ただけのものに過ぎません。

 人は日常生活の様々な事に追われて生活をしています。例え、一時的な悟りの境地に至ったとしても、すぐまた現実生活に引き戻されてしまいます。それは本当の悟りとは言えません。

 つき詰めて言えば、真の悟りは、ヨーガで言うクンダリニーが完全に覚醒した状態か、気功でいう大周天が完成した状態にしか現れることはありません。

 それはその両方に共通していることで、大宇宙の大生命と言う無限のエネルギーと完全に繋がって、そのエネルギーは自然に心身に流れ込んできます。

 その時に感じる全ての感覚が悟りです。悟りは言葉で表現できるものではありません。

 全てを包括し、そして、悟りそのものが宇宙そのものです。人はその時に最高の至福の感覚を味わうことができます。

 もし、人が本当の悟りを得るならば、現世に限定された幸せではなく、真の幸せを知ることになります。この感覚は生死を超えたところにも存在します。