怒りのエネルギー

 人が怒りの感情を持っている時、呼吸は激しく荒い(呼気が強く強く)状態です。周りから見ていても息遣いが荒いのが分かる位です。

 日頃から激しく荒い呼吸をしている人は闘争心に燃え、人と和合するより競争や争い事の中に安心を求めている人もいます。その時に発する怒りのエネルギーには激しいものがあります。

 怒りを持ってきつく言葉を吐く人は、言葉の中にやり込めようと考えたりしているエネルギーを多く秘めています。その言葉を受けた人は、その言葉に秘められた剣の様なエネルギーを受けることになります。

 また、そういう言葉を吐く側の人は、自らの心身にある気のエネルギーを凝縮して怒り等の気のエネルギーとして多量に放出することになります。

 また、怒りの感情を発することで、身体的には胃、心臓(右心室)、肝臓、睾丸、卵巣、子宮、膀胱などの内臓に確実に影響を与えます。長期間同じ感情でいることで、心身には確実に影響を与えることになります。人生には色々なことがありますが、いつも怒りの感情を持ち続けることは精神衛生上だけでなく、身体にとっても決して良いことではありません。

 もし、他の人に対し、怒りの感情を覚えた時は、何が原因かを余裕を持って判断することが肝要です。

 明らかに周りの理不尽な言動は、あなた自身が悪いのではありません。このような言動には、周りのその誰かに問題があることを、しっかりと認識した上で対処するべきです。

 しかしその時も、無闇に怒りの感情に任せての言動は、あなた自身の評価を落とすことになるだけでなく、あなたの意識の中に大きなマイナスの感情と大量のエネルギーの放出を起こし、必ず後悔の種になります。

 そういった怒りの感情が生まれた時に、第一にしていただきたいことは、色々と考える前に、呼吸に目を向けることです。

 短く荒々しい呼吸(呼気)を止めて、ゆっくりと吸って、止息、ゆっくりと吐く呼吸を心掛けていただくことが必要です。可能であるならば、腹式呼吸を習慣化できるならば尚善しです。