潜在意識の活性化について

 人は時々、大きな勘違いをする場合があります。例えば、心の声、天の声が聞こえてきた時、人は自らが神か何か別の存在になったと勘違いする人がいます。霊格が上がったとか、霊能力がついたとかです。

 人の意識には表面の意識(顕在意識)と潜在意識更に奥には深層意識があります。いつも考えたり感じたりする表面の意識とは別に、より深い意識である潜在意識は目にしたもの、聞いたもの、触れたものの全てを記憶する力を持っています。しかし、それを表面の意識(顕在意識)が認識できるかどうかは、その人の能力によります。

 ところで、潜在意識が顕在化することを霊能力と言う人がいますが、これも大きな間違いです。霊能力と言うには少しばかり浅はかです。あくまで、潜在意識が極少しだけ顕在化して一時的に顕在意識が増えただけです。敢えて言うならば、以前より潜在能力が高まった(潜在していた能力がほんの少しだけ活性化した=天才に近づいた)ことを意味します。

 潜在意識の顕在化は、潜在意識を第三者的に見つめる自己が確立されるにつれて起こります。それは正しい瞑想等の継続により起こります。その時点で、誰もいない、何も無い時に、幻視や幻聴として、まるで天からの映像や声のように聞こえることがあります。

 しかし、それは潜在意識が少しずつ顕在化される過程で、潜在意識の中に記憶された断片が再生されたに過ぎません。何も無いところに、映像が再生される場合も同じです。幻想・幻聴に関しても同じレベルと認識いただけると良いです。

 また、同様の現象が、心療内科等で処方される抗うつ剤の長期服用などが原因で起こる場合もあります。これは薬の副作用であって、上記のような潜在能力が開花したことにはなりませんので、決して混同してはいけません。

 その場合も単に潜在意識の記憶を想起したに過ぎません。それを霊感が開かれたと勘違いをして、霊視・霊感のお店を開いている方も結構いますが、そういう方は、潜在意識が少し剥き出しになっている状態なので、特に周りの人のマイナスの影響を強く受けやすく、また、鑑定等によりエネルギーを大放出してしまったり、意念をマイナスにしてしまうことになるので、後々大変な状態になります。

 繰り返しますが、天からの声が聞こえたり、見えるはずもないものが見えてきても、自分が神に近づいたなどと考えてしまう大きな勘違い(愚)は避けないといけません。霊能力はそんなレベルの能力ではありません。

空海が用いた求聞持法、求聞持瞑想法の様に潜在意識と気功を活用する方法は、この原理を活用しています。潜在意識は見たもの聞いたもの全てを記憶しているですから、それを顕在化(活性化)する方法そのものが天才を作る技法です。

 このことは、世の誰もが言っていないので、朱雀理論と言っておきます。求聞持法、求聞持瞑想法は決して、神秘行ではなく気功で行う方法です。